2018.05.01
パシフィックコンサルタンツの未来プロデュース~建築部編~
プロジェクト事業本部 建設部の仕事紹介
地域に住む人々の要望を取り入れ真に活用される施設をつくる
地域の人々が集う、コミュニティ施設や健康増進施設。 単なるハコモノではない、生き生きとした交流の場、つながりの場を各地に生み出している建築部を紹介します。
建設の視点から都市の課題にアプローチ
約100人の部員のうち、3分の1が女性。そうした華やかさでも特徴的なのが、パシフィックコンサルタンツの建築部です。
建築といえば、なんらかの建物を単体で建造するというハードなイメージが浮かぶかもしれません。しかし、建築部の業務範囲はそれだけに止まりません。国際的スポーツイベントにおけるPM業務、PFI・PPP事業における公共及び民間事業側における業務、鉄道分野、開発分野と連携しての駅周辺の空間づくりなど、都市や地域のさまざまな課題解決に向けて多角的なアプローチを行っています。
一人ひとりに任される業務範囲も広い。企画から計画、設計、工事監理、アセットマネジメントまでを担い、建物の意匠デザインや内装デザインなども担当者自身がこなします。
一連の業務を通じて、技術者たちが大切にしているのが「真に活用される施設をつくる」ということ。費用をかけて公共施設を建設しても有効に活用できていない〝ハコモノ行政〟が批判されて久しい。そうした状況を変えていくためにも、施設の建設自体を目的にするのではなく、「どのように使うべきか」をしっかりと議論したうえで設計を行うことが重要だと考えています。
地域住民との会話から具体的な要望を汲み取る
近年、私が多く手がけているのが、公民館や集会所、プールやトレーニング施設などを兼ね備えた地域のコミュニケーションセンターや健康増進施設です。
どのような機能や用途が求められているかを把握し、理解するために、地域住民とコミュニケーションを図り、要望を汲み取っていく。人目につく場所に事業計画をまとめた掲示物を貼りだして意見を聞く(ポスターセッション)、アンケートを実施する、ワークショップを開くなど、コミュニケーションの手法はさまざま。
そうしたなかから、「茶道を学んでいる人が多いので、茶室がほしい」「プールを利用したい高齢者が多い」「子どもから高齢者まで、誰もが予約なしで利用できるフリースペースがあると便利」などの要件を整理し、設計に生かしていきます。そうすることで、利用率の高い、ニーズに合った施設をつくることができるのです。デザインどおりに仕上げるために工事中も現場に通い、建物の細部における仕上がりや色等をチェックします。
こうした細やかな姿勢と実績が評価され、弊社が20年間にわたり運営を担う壮大なプロジェクトである、「道の駅」の設計・監理業務もスタートしました。
未来に向けて「建築」の概念が変わっていく。そんな予感に満ちています。
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わたしのワークスタイル
女性の感性を生かして
プロジェクト事業本部 建設部 建設第三都市・設計室
土屋 樹子
私は美術系の大学でデザイン等を学び、卒業後、昔から興味があった建築を勉強し、入社しました。部内には他にも建築学科以外の出身者が多くいます。地域の人々と共に進める施設づくりでは、こうした多様な背景や女性の感性が強みになる場合も多いですね。
さまざまな案件を手がけてきましたが、忘れられないのは徳之島の健康増進施設です。「海しかなかったから、生まれて初めてプールに入ったよ」というお年寄りの笑顔がうれしかったですね。手がけた施設が多くの方に活用され、利用者が健康になり、医療費削減にも貢献できたことを目の当たりにすると、仕事のやりがいを実感します。
本当の意味での「設計」を行うには、ハード面だけでなくソフト面も設計者が理解することが重要だと思います。今後もより社会に役立てるよう、高いレベルでの業務遂行を目指します。
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