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事業内容/実績印旛沼流域水循環健全化プロジェクト
発注者 | 千葉県 |
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業務期間 | 2002年12月~2021年3月 |
「流域マネジメント」による流域管理
印旛沼・流域は、千葉県北西部に位置し、13の市町にまたがる「恵みの沼」として、地域の人々が畏敬の念を持って接し、印旛沼文化という独自の生活文化を形成してきました。県内約100万人に飲料水を提供だけなく、農業用水としても工業用水としても利用されている貴重な「水瓶」であり、地域の発展に欠かせない存在です。
しかしながら、都市化や人口増加による汚濁が進み、水道水源湖沼としては水質全国ワースト上位が続いています。そこで千葉県が中心となって2001年に立ち上げたのが「印旛沼流域水循環健全化会議」(以下、健全化会議)です。下水道の整備など汚濁の発生源にのみ焦点をあてていた従来の水質改善対策と異なり、雨水の地下浸透や地下水、水の再利用などを含めた"流域"や"水循環"の視点から問題を捉えようという試みを開始したプロジェクトで、印旛沼の水質改善だけではなく、水辺環境や生態系、治水や利水などのバランスがとれた「健全な水循環」の実現し、印旛沼と共生することを目指して「流域マネジメント」を実施している取り組みです。これは、今では水循環基本法(2014年4月2日公布、7月1日施行)で示されている考え方でもあり、印旛沼・流域では、この法律に先駆けて取組が実施されてきました。
当社はこのプロジェクトに、千葉県からの委託を受け、健全化会議事務局のサポート役として、計画の策定支援から計画の運用まで(各種会議の運営や資料作成、計画の広報・啓発、多様な主体の連携による取組の企画・支援など)、流域マネジメントに関わる多くの支援を実施しています。
出典:流域マネジメント事例集(内閣官房水循環政策本部)
当社が実施してきた主な取組
当社が関わってきた主な取組について紹介します。詳しい取組の内容は、健全化会議が運営する「いんばぬま情報広場(http://inba-numa.com/)」に掲載されています。
印旛沼流域水循環健全化計画の策定支援
水循環基本法に基づく流域水循環計画にも位置付けられている「印旛沼流域水循環健全化計画、第1行動計画、第2期行動計画」の策定支援を実施しています。
水草の再生(植生帯整備)
印旛沼にかつて繁茂していた水草(沈水植物を中心とした水生植物群落)の再生による水質改善事業を支援しています。一度は印旛沼から消えてしまった数多くの水草の再生に成功しました。
出典:印旛沼流域水循環健全化計画 第2期行動計画
ナガエツルノゲイトウ協働駆除作戦
特定外来生物に指定されている「ナガエツルノゲイトウ」は、大群落に繁茂し、それが出水時に流出することで排水機場の目詰まりを発生させる等の問題が生じていました。この問題に対して、国際学生ボランティア団体IVUSAや地域行政や市民団体と連携した協働駆除作戦を決行し、ナガエツルノゲイトウの駆除の取組を支援しています。
出典:いんばぬま情報広場
環境にやさしい農業による農産物の販促キャンペーン
環境やさしい農業の普及方策の一つとして、「ちばエコ農産物」の販売促進を生産者様との連携により、キャンペーンを実施しました。生産農家にスポットライト当てることで、生産者さんにも楽しく、注目されたキャンペーンを支援しました。
出典:印旛沼流域水循環健全化会議 委員会資料