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環境DNAを現地で分析!モバイルリアルタイムPCR装置と環境DNA検出用試薬キットが販売開始

2019年05月09日

 弊社と株式会社ゴーフォトン、および兵庫県立大学の土居秀幸准教授は、日本板硝子株式会社の協力のもと、同社の開発した軽量・コンパクトで携行可能なモバイル リアルタイムPCR※1装置 ”PicoGene®(モデル;PCR1100)” により、現地で環境DNA※2を分析するシステムの開発を進め、このたび、日本板硝子株式会社の販売代理店である株式会社ゴーフォトンから”PicoGene®” の販売が開始されました。
また、今回の ”PicoGene®” の販売と合わせて、弊社と株式会社ゴーフォトンが共同開発した環境DNA分析により水生生物を検出するための試薬キット※3の販売も開始します。

 試薬キットは、”PicoGene®” で特定の種を検出するための試薬として、成分濃度や温度条件等が最適化されており、試薬キットを利用することで、DNA溶液から約15分で対象生物のDNAの検出確認が可能になります。また、環境DNAを現地で分析する場合、株式会社ゴーフォトンのHPで公開されている、ろ過からDNA抽出までの簡易手法※4を利用することで、現場で河川や湖沼の水を汲み、ろ過し、コンパクトで迅速な “PicoGene®” にセットして分析結果が出るまでの一連の作業が30分程度で行うことができます。

         【PicoGene®PCR1100】                      【試薬キット】

 販売が開始される試薬キットの検出対象は、特定外来生物(オオクチバス、コクチバス、ブルーギル、カミツキガメ等)や希少種(ニホンウナギ、ニホンザリガニ)など10種※5ですが、順次、検出できる種を増やしていく予定です。また、”PicoGene®” を利用して特定の種を検出する試薬を開発したいという、お客様の相談を受け付けるサービスも予定しています。

※1 PCR(polymerase chain reactionの略:DNAの特定の部位だけを増幅する方法)
※2 環境DNAとは、生物から環境中に放出されたDNAの呼称。生物の皮膚、死骸、粘液などが環境DNAの供給源になる。
※3 試薬キットは、PCR酵素、特定種を検出するプライマー・プローブセット等で構成され、DNA溶液と混合することでPCR実験を行います。
※4 採水・前処理例
   URL: https://pcr.gofoton.co.jp/water-sampling-pretreatment.html
※5 ハクレン、ブルーギル、コクチバス、オオクチバス、マアジ、ニホンウナギ、アメリカナマズ、ニホンザリガニ、ウチダザリガニ、カミツキガメ

<環境DNA分析> URL:https://edna.biz/