事業紹介自転車通行空間整備

自転車通行空間整備

環境にやさしく、健康にも良い自転車ですが、日本では交通手段としてまだ曖昧な位置づけとなっています。このため、通行方法や通行位置に関わるルール・マナーが浸透しておらず、自転車利用者のみならず、歩行者の安全も脅かされている状況です。
私たち道路分野では自転車利用に関する様々な課題を解決し、歩行者・自転車・自動車それぞれが安全な交通環境を創出するよう、道路交通法や最新の自転車関連法令等を踏まえた自転車通行空間の整備検討を行っています。

自転車通行環境の考え方、ガイドラインの作成

道路交通法において、自転車は車両のひとつ「軽車両」に位置づけられ、車道を通行することが原則となっています。ところが、わが国では昭和40年代に自転車と自動車との交通事故が急増したことへの対策として、自転車が歩道通行可能とする交通規制を導入し、それ以降「自転車は歩道通行が基本」といった間違った認識が広まってしまいました。
昨今の歩道上での自転車が関係する交通事故の増加を受けて、自転車の通行空間をきちんと整備し、自転車・歩行者の安全な通行環境を確保することが道路整備の潮流となりつつあります。
国土交通省道路局・警察庁交通局では、平成23年に共同で、「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」を発出し自転車通行空間整備の考え方を示しています。弊社道路分野では、この「安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン」および、ガイドラインの取りまとめ前に発出された「自転車走行空間の設計のポイント」の作成に携わり、わが国の自転車利用環境整備の進展に貢献しています。

自転車通行空間のネットワーク計画策定

自転車通行空間のネットワーク計画は、地域の上位計画や関連計画、自転車やその他の交通の利用特性などを踏まえ、地域の課題や自転車交通に求める機能等により、基本方針や計画目標を定めるところから検討を始めます。
また、自転車通行空間の整備検討には多様な立場の方々が関係するため、検討の各段階で適切に関係者との合意形成を図ることも重要です。
弊社道路分野では、地方自治体等の自転車通行空間ネットワーク計画や各種自転車利用計画の策定に携わっており、豊富な業務実績を有しています。

図 自転車ネットワーク計画の策定手順
出典:安全で快適な自転車利用環境創出ガイドライン

自転車通行空間の計画・設計

自転車の通行空間の主な整備形態には「自転車道」「自転車専用通行帯」「車道混在」が挙げられます。自転車通行環境整備に早い時期から取り組んでいる自治体では、「自転車歩行者道」での自転車通行空間整備を行っている事例もあります。
今後、進められる自転車通行環境整備においては、自転車は「軽車両」として車道を通行することを大原則として、自転車の通行空間を計画・設計していくこととなります。車道の状況に応じて、自転車通行空間を自動車の通行空間と縁石などにより物理的に分離したり(自転車道)、自転車専用の車線を設置したり(自転車専用通行帯)、場合によってはひとつの車道の中で自転車の通行位置を明示して自転車と自動車を混在通行させたりします。
自転車通行環境を整備する路線ごとに、最適な自転車通行空間を計画・設計することにより、道路を利用するすべての交通が安全・円滑に通行できる環境を創出します。

写真 自転車通行空間の設計実績(左から自転車専用通行帯:墨田区、車道混在:さいたま市、バスレーンの共用:世田谷区)
図 矢羽根表示の形状検討

自転車の通行位置を、自転車利用者や自動車運転者に明確に示すための、路面着色や路面表示を設置することも有効です。走行速度や運転者視点の違う自転車と自動車の両者を対象として、わかりやすい路面表示の大きさやデザイン、設置間隔等、多岐にわたって検討します。

写真 矢羽根表示の設置実験

弊社道路分野は、都市部や地方部の道路に関する豊富な設計実績を有しており、自転車通行空間の検討を行う際も、道路全体のあるべき姿を思い描いた上で、すべての道路利用者にとって安全で快適な道路空間を計画・設計します。

整備効果の検証

整備した自転車通行空間は、供用開始後に利用状況を調査して、整備効果を検証することが重要です。
自転車通行空間の整備形態や通行の誘導方法が適切であったか、道路全体の安全性は向上しているか等の各種項目を検証することにより、今後の自転車通行環境整備に評価結果をフィードバックしていきます。そうして整備内容を改善していくことは、社会資本整備に携わる企業として、必要不可欠な姿勢と考えます。

表 整備効果検証項目の例

総合建設コンサルタントのパイオニアとして国内外で豊富な実績を持つ弊社が、
最新情報に基づき、発注ご担当者さまの疑問、ご質問に広くお答えいたします。