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2021.09.04

新しい働き方座談会

「働きがい+働きやすさ」が働き方のニューノーマル

【参加者】

代表取締役 専務執行役員 大本修
東京単身赴任中。コロナ禍で、結婚34年目の妻、昨年生まれた初孫との距離感模索中。

交通基盤事業本部 構造技術部 橋本紗百合 入社15年目
3児の母。夫も同社内技術者で、二人三脚で多忙な日々を乗り越え中。

九州支社総合プロジェクト室 谷彩音 入社12年目
東京から九州に転勤して丸2年。結婚を経て、新生活でのワークライフバランス模索中。

国土基盤事業本部 地盤技術部 本橋あずさ 入社11年目
栃木から東京へ新幹線通勤する二児の母。「自分らしく、泥臭く」がモットー。

デジタルサービス事業本部 DX事業推進部 札本太一 入社11年目
3児の父。双子の誕生などて人生設計も変わる中、公私に奮闘中。3か月の育休も取得。

戦略企画部 石崎晶子(インタビュアー)

【WORD】

大本修さん 互いに言いたいことが言える職場環境・企業風土づくりに注力する
谷彩音さん 自由闊達の社風のもと、自律的に仕事に取組む気概がもてる会社
橋本紗百合さん 「働きがい」と「働きやすさ」の両方があってこその仕事
本橋あずささん 新幹線通勤を選択し、チーム育児で仕事と両立中
札本太一さん 「ニューノーマル=新しい普通」をつくってきた会社
石崎晶子さん 仕事を楽しいと思える職場環境を、10年後の後輩たちにも

【TALK-01】

10年でわが社は劇的に変化した?!
―ライフステージに応じて誰もが多様な働き方のできる会社へ

――本日は、かつての60周年座談会「女子会」のメンバーと、仕事でデジタルトランスフォーメーション、プライベートでも新しい働き方を実践している札本氏、新しい働き方プロジェクトチームも牽引する大本専務の5名で、わが社の「新しい働き方」を語りたいと思います。
単刀直入に聞きますが、この10年、皆さんのご自身の働き方はどのように変わりましたか?

橋本:10年前は独身で、「海外に子連れ赴任したい」と言っていました。現在は家庭をもち、同僚の夫と一緒に3人の子供を育てています。当時、構造技術部では育休からの職場復帰者は、周りにおらず、職場の皆さんも正直どこまで仕事ができるのだろうという不安もあったと思います。あとに続く後輩のためにも、子供を持っても、アウトプットを出せることを実証するのだ、という思いのもと仕事に取り組んだ甲斐もあって、2人目・3人目のときは自然に受け止めてもらえました。そして夫は2度、育休を取得しました。

本橋:10年前は入社したばかりの新人でしたが、現在は結婚し、2人の子供を育てています。1人目を産んだときは、東京で時短勤務をとりながら子育てをしていたのですが、ワンオペ育児と仕事の両立に限界を感じ、夫婦で話し合った結果、3年前、夫の両親の近くに引越し、二人で新幹線通勤へチェンジ。今は、夫・義父母とチーム育児を実践中です。仕事では、業務責任者を任されるプロジェクトもあり、この選択は間違いではなかったと思っています。

谷:東京から九州に異動してきて丸2年たち、半年前に結婚しました。この10年、まちづくりの仕事が楽しく没頭してきましたが、コロナ禍の中で結婚し、これから仕事と家庭の最適解を探すフェーズです。九州の人と結婚したので、もしまた転勤したらどうするの?と聞かれますが、周りの多様な働き方を見ていると、なんとかなると思えます。

大本:仕事と家庭が両立できるように、たとえ今制度がない働き方でも、提案してチャレンジしてほしいし、会社としても、それを出来る限り認め、サポートすることを考えたい。やってみて、うまくいかなければまた考える。そうやってまた新しい働き方の制度もできるよね。

谷:そういうメッセージを発してくれる経営陣と、そこに果敢にチャレンジされる先輩方があって、今があると実感しています。

札本:僕は、妻と出会ってちょうど10年で、上の子が小学1年生、3年前にまさかの双子が生まれて、3人の子供を育てています。本当に、1日の時間の使い方や考えることが一気に変わっていった10年でした。

――ご自身も育休をとられたのですよね?

札本:はい。双子が生まれて、妻の疲弊する姿がそばで見て取れたので、繁忙期が終わった後、3カ月間の育休をとらせていただきました。育休は、すごくよかったですね。子供が生まれるタイミングって、自分の人生を見直すタイミングでもあると思うんです。3カ月間のスケジュールを妻と一緒に立て、実行できたことで、仕事復帰もスムーズにできました。今は妻と常にコミュニケーションとりながら互いの出張・業務予定に合わせてやりくりする日々です。

――皆さん、この10年のライフステージの変化に合わせて新たな働き方を選択してきたんですね。10年前の2011年は、東京都が実施する働き方の改革「東京モデル事業」に選定され、「新しい働き方」に向けてスタートを切った頃でしたね。この10年の数字を見ても、女性従業員の割合は倍増、男性育休取得者は当時は私の知りうる限りでは2006年に1名だけ、それがどんどん増え、昨期は取得者20名、割合にして6割を超えました! 劇的な変化です。

大本:それでも、いろんな苦労、できることできないことはあるよね。経営としては、これからの時代を考えると、もう一段ステップアップした「新しい働き方」を目指したい。

橋本:たしかに出張や転勤など、今は自由に動けないということはあります。でも、家庭や子育ての中でしか得られない技も身につきます。例えば、私は時間的制約の中、判断のスピードが上がり、顧客の求めるものを理解し取捨選択する能力は上がったと自分でも思います。あと、人の面倒をみることが苦ではなくなりました。

大本:そうだ!管理職昇格、おめでとう!その調子で後輩たちを指導してください!

【TALK-02】

パシフィックコンサルタンツだから
できるキャリア形成と働き方

――専務から、“もう一段ステップアップした「新しい働き方」”との発言がありました。社内を見回して、働き方に関する課題などがあればお聞かせください。

谷:私は、結婚してプライベートの時間も大事にしたいという気持ちが出てきました。そういう気持ちが生まれて初めて、「あ、時間外に普通に打合せの予定があるな」ということにも気づきました(笑)。時短勤務など、色々な事情の方がいる前提で仕事を進める上では、時間への意識など、まだ改善の余地があるように思います。

大本:そういう時、「今日は早く帰ります」と言えるかどうかが実はすごく重要。“心理的安全性”という言葉があるけど、言いたいことがある程度言える職場環境づくりに経営として注力したいと考えています。個人が今置かれている状況についても普通に話せるような職場の環境づくり・企業風土の醸成が、実は大事なんだと思っています。

本橋:私は、“育児してるキャラ”が認識されていて、テレワークで打合せ中でも子供が「ただいま!」と家に帰ってくると、「もう終わりにしようか」なんて配慮していただいています。

札本:僕も、「今日はごめんなさい。明日朝可能ですか?」とか、「子供の用事を終わらせてから、オンラインで」なんて言える環境にあり、理解してもらっていると同時に信頼して任せてもらって仕事ができているなと、感謝しています。

――心理的安全が確保された寛容な職場を、全社に浸透させることがこれからのステップには必要ですね。

橋本:子育てしながらの仕事は、大変なこともたくさんあります。時間的制約の中で決められた工期までに成果を上げるにはどうしても苦しい時もある。そんな時、ここまでしてどうして私はパシフィックコンサルタンツで働いているのだろうかと突きつめて考えたとき、最終的にたどり着いたのは、「橋梁設計の仕事がしたいから」の一点でした。「技術の持つ力」を身につけて発揮していけることがエンジニアリング集団であるパシフィックコンサルタンツで働く究極の魅力の一つだと思います。

本橋:私も同感です。そういう意味では、「技術力向上」のための経験を積む機会やチャンスって、時間的制約のある人間は、ほかの人と同じレベルで獲得できているのか?遅れをとっていないか?と不安に思うこともありました。でも、このコロナ禍で全員テレワークができるようになり、オンラインでどこにいても大きなプロジェクトにかかわることができる環境になったので、今後さらに改善されていくんじゃないかなと思っています。

――皆さんの仕事の上での成長が「機会均等」にできることが、会社全体の技術力向上につながって、会社の強さにもつながる、そんなスパイラルが見えてきました。

【TALK-03】

「働きがい」と「働きやすさ」のある
自律型ナレッジ集団を目指して

――これからの10年で、どのような会社にしていきたいと思われますか?

大本:理想としては、プロフェッショナルの集まりになっていくといいと思っています。将来的には、海外のコンサルティングファームのようにしていきたい。自律型の組織・社員がチームとしてパワーを発揮するような会社になるべきだと思います。その形にどうやって持っていくかですよね。 心理的安全性に基づいたコミュニケーションとともに、“ナレッジマネジメント”を強化して、会社や組織、チームでの経験、知識を蓄積、共有し、活かしながらプロフェッショナルとしての仕事をする形がいいのかな。

札本:パシフィックコンサルタンツは、社会に対して常に新しいことにチャレンジする精神をもっている会社だと思います。働き方改革、生産性革命といった言葉もありますが、僕がいい言葉だなと思うのは“新しい普通”をつくっていくという意味の、「ニューノーマル」です。パシフィックコンサルタンツは、個人の課題を一緒に解決して「ニューノーマル」をつくっていける会社だと実感しています。

橋本:私は「ニューノーマル」の恩恵を受けて働いている側なので、この傾向は続いてほしいし、なくならないでほしいと切に思っています。一方で、アウトプット・品質に対する責任感も大切だと痛感しています。家庭や子育てをする中で、時間的制約があっても仕事を任せてもらえるのは、「絶対にやってくれる」と思ってもらえるからだと思っています。

本橋:成果と評価の関係性も気になります。育児とかにかかわらず、みんな、いろいろな事情があると思うんです。育児中だからこの期間だけはやれないとか。そういう個々の事情にもフィットして目標の凸凹を許容できる、それに合わせて評価も決められるようなしくみがあるといいですね。

橋本:そのためには、それぞれの事情に応じた「働きやすさ」と「働きがい」の両方が必要です。

大本:そうですね。働きやすさも大事だけれど、働きがいのある会社でありたいと思います。

札本:あとはどれだけ社会の考え方が変化するスピードについていけるかですね。例えば、ここ数年の新卒採用の説明会では、男性から「男性社員の育児休暇はとれていますか?」と質問されます。10年前、当時新入社員だった私は考えたこともありませんでした。今はそれが当たり前の社会になっていて、その中でパシフィックコンサルタンツとしてどうリードしていくのか。一律の制度をすぐに整えることは難しいと思いますが、だからこそ、スピード感をもって、いろいろなパターンを見せられる会社であってほしいと思います。

谷:私も共感します。自由闊達の社風のもと、自律的に仕事に取り組む気概を持った社員の集まり、皆が働きがいをもっている会社が、10年後のパシフィックコンサルタンツの姿に対する答えなのかなと思いました。

――仕事を楽しいと思えるからこそ、皆さんは、環境が変わってもパシフィックコンサルタンツで働き続けてこられたのですね。次の10年はあとに続く後輩たちがそう思って働ける環境をさらに整えたいと思います。本日はどうもありがとうございました。

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